【ガチで検討】DWE(ディズニー英語システム)のメリットとデメリットをまとめてみた

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macha

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英語学習アドバイザー。大学で英米文学専攻、大学院で言語学修士。英語教育の現場に携わり、現在は翻訳関係の仕事をしています。英検1級、TOEIC満点。

DWE(ディズニーの英語システム)を買おうかどうか、悩んでいる人は多いと思います。

口コミなどを見ているととっても良さそうですが、なにせ高い!
何十万円も払って、途中で挫折したり、後悔したりすることだけは避けたい。
本当にいいのかどうか、どれくらい効果はあるのか、欠点はないのか、・・・などなど、買う前にちゃんと知っておきたいですよね。

そこで、DWEのメリットとデメリットをざっくりまとめてみました。

我が家の王子(3歳)はただいまPA(Play Along)を絶賛学習中です!(2018年2月現在)

DWEってなに?

ディズニーの英語システム」(Disney’s World of English)、略して「DWE」。

バイリンガル子育てをしているママさんなら必ず知っている、児童英語の有名な教材。

運営会社

運営・開発したのはアメリカのWorld Family English社(日本の会社じゃないんです)。
日本のほかには、台湾、香港、韓国など、おもにアジアの英語ができない国々で事業を展開しているようです。
ちなみに本社はバミューダになってます(タックスヘイブンですね・・・)。

なんと、この記事を公開してから2週間後に、World Family English社の公式サイト(www.worldfamilyenglish.com)が突如、丸ごと、削除されました。それにともない、同社サイトへ飛ばしていたリンクも無効となってしまいました。なぜ削除されたのか、まったくもって謎ですが、上記の筆者の指摘となにか関係があるんでしょうか…。悔しいのでサイトのキャッシュ(画像などは回復できませんでした)を貼り付けておきます。

削除されたWorld Family English社サイトのキャッシュ画面

下線部分で、日本以外に台湾や香港、マカオ、韓国でサービスを展開していること、そしてバミューダに親会社があると書かれています。

実際に開発した人

教材やカリキュラムを作ったのは、ハーバード大学で20年以上ESLプログラムディレクターを務めたAnne Dowさんをはじめとする外国語習得のエキスパートたち
(ここらへんが「メイド・イン・ジャパン」の教材とは大きく違うところ)

Anne Dowさんについては詳しい情報がほとんどないのですが(2003年に病気で亡くなったようです)、彼女の名にちなんた奨学金プログラムも設立されていますので、ESLの業界ではそれなりに評価の高い人物だったと思われます(修士号しか持っていないので、言語学の「権威」は言い過ぎかもしれません)。

こちらに貼っていたリンクも削除されてしまいましたので、同じようにキャッシュ画面を貼っておきます。

削除された公式サイトのキャッシュ画面

ここに書かれてある説明からすると、ハーバード大学のAnne Dowさんが全体を監修して、2人目のWarshawsky博士が実際のコンテンツを開発して、3人目のBrockさんがエディトリアル(編集)を担当したようです。個人的には、Warshawsky博士が天才なのではないかと思います(残念ながらESLのテキストを作ったということ以外に、ほとんど情報は出てきませんが)。

対象年齢

公式サイトによると0~7歳(ただし0~3歳で始める子がほとんどで、10~12歳まで続ける子も少なくない)

目標レベル

卒業時の英語力は、ネイティブスピーカーでいえば6歳程度。
英検でいえば、2級くらい(文法的には高校卒業程度)。
普通に卒業までやれば、準2級はまず受かるそうです。頑張って勉強した人は準1級にも手が届くとか。

学習期間

卒業までに通常、5~10年くらいかかる。学習時間はトータルで2000~5000時間くらい。
(※毎日1時間 × 6年間 = 2190時間)

DWEのメリット

ディズニーの人気キャラと一緒に英語を学べる


ミッキーやミニー、グーフィーは言うまでもなく、ウディやアリエルや白雪姫、アラジンなど、ディズニーファンにはたまらない人気キャラが多数登場します。
見ていて楽しくなりますよね。
(ライセンス料が上乗せされている分、値段も高くなったと思われますが)。

教材の完成度が高い

評判どおり、教材の出来は素晴らしくいいです。
うちの子も、お試しサンプルのDVD・CDに対する食いつきがメチャクチャよかったです。
アメリカのESLプログラムはやはり歴史があって、ものすごく研究が進んでいるので、教材のクオリティも半端ないですね。

  • 楽曲が一流
    子ども向けなのですが、歌のクオリティが異様に高いです。耳に残りやすい歌がたくさん。
  • 単語・文法が厳選されている
    普通に絵本やアニメなどを使って英語を独習しようとすると、難しい言葉もちょくちょく出てくるのですが、DWEのテキストでは無駄がありません。とてもよく計算されて作られていることが一目でわかります。
  • 各教材が連動している
    CDの音楽、DVDの映像、絵本のストーリー、さらにはおもちゃなど、各教材で同じ文章や単語が何度も出てきて、関連づけられています。
    だから覚えやすいし、ストレスなく英語力が身についていきます。

実績がすごい


純ジャパなのに「〇歳で英検準1級」とかすごいキッズがたくさんいる
ま、普通に英語を真面目に勉強していても、いずれは到達できそうなレベルですが、子供のうちにこのレベルに達するのはすごい。
だって学校の勉強でラクできるし、あとは何年間か楽しみながら多読・多聴をしていたら、英検1級レベルにも達しそう
※ただしDWEだけで英語がネイティブレベルになれません。詳細はデメリットのところで後述。

段階的にステップアップできる


レベルごとにステップアップしていく方式になっているので(色別に全5段階)、次のゴールを目標にできて、子供がモチベーションを保ちやすいようにできている。

イベントが楽しい&先生たちがいい人

全国で年間約2000回もイベントが開催されているそう。(本当かな・・?)
外国人の先生たちと歌って踊って、という非日常の雰囲気にハマる親も多いそうです。

アフターサービスが充実

絵本が破れたり、おもちゃが壊れたりしたら、いつでも交換自由。
小さい子どもはすぐに絵本を破ったりするので安心ですね。

一度買ったら、(数年間は)教材選びに迷わない

子供のレベルや興味にあった英語の教材を自力で探すのってかなり大変です。DWEならまったくのゼロからスタートできて、徐々にステップアップできるので、教材選びに迷う必要がありません。

DWEのデメリット

値段が高い!!

基本セット(ミッキ―パッケージ)で60万円。
フルセットだと80万円くらいします(分割払いだともっと高い)。
↓こちらが実際の価格表。仕組みが複雑なので慣れるまでわかりづらいです・・・。


教材を作るのに手間暇かかるのはよくわかりますが、さすがにこの価格設定はどうにかならないものか・・・。

教材費以外も結構お金がかかる

「電話レッスン」(週1回)を受けたり、「週末イベント」に参加するためには、ワールドファミリークラブ(WFC)の会員にならないといけません
会員になるには、月会費を払う必要があります。
一番上の子の年齢によって、会費は変わります(1家族あたり)。
・マタニティ    無料
・0~1歳半未満 1296円(税込)
・1歳半以上   3348円(税込)
2歳から7歳まで5年間加入したとすると、それだけで20万円以上になります。
またイベントに参加する場合は、毎回の「参加費」も別途かかります(大人1500円、子ども1000円くらい)。
往復の交通費なども考えると、結構な出費となりますよね。
※もちろん、WFCに入らないという選択肢もあります。その場合は電話レッスン、イベント、保証などのサービスを受けられません。

親がほったらかしでペラペラになるわけではない


親が英語を「教えなくていい」というのが売り文句の一つ。
たしかに「教える」必要はないのですが、親がDVDやCDだけセットして、あとはほったらかしでいいかというと、そうでもありません。
ユーザーブログなどを読んでいると、「〇歳で英検準1級」などDWEのパンフレットに出てくるような子どもたちの多くは、別の教材を併用していたり、親が英語で語りかけをしていたり、多読をしたり・・・、とDWE以外にもかなりいろいろな工夫や努力を重ねているようです(中にはインターナショナルスクールに通っている子もいます)。

単語力は身につかない

DWEの絵本(ブック)で学べる単語数は全部で1550語だそうです。
これは公立中学の3年間で習う単語量より少し多いくらいです。
この程度だと、英語の本も読めないし、映画やドラマも理解できません。ネイティブとの会話もまず成り立ちません。
なので、洋書・絵本を読むなど、ボキャビルは別にやる必要があります。

途中で挫折する人も多い

当然ですが、せっかく始めたのに途中で挫折する子どもが(親も)結構います。
よくある失敗の理由としては、

  • 成長がなかなか感じられない(とくに最初の数年は成果が見えづらい)
  • 子供がDWEにあきる。ミッキーよりもジブリ系のアニメに興味を示したり。
  • 幼稚園やほかの習い事が増えて忙しくなった
  • 高い教材なので親からのプレッシャーがすごく、子供がDWEを嫌いになる

などなど。

数年分の教材をまとめて購入させられる

基本的には「一括購入」。
契約したら、数年分の教材が一度に送られてきます。
(セット購入だと大量の段ボール箱が届きます)
途中であきたり、挫折したりしても、返品できません。
こういう消費者目線のない売り方が、アンチを生む理由の一つになっていると思われます。

交換保証は基本的に会員のみ対象

アフターサービスの充実をうたっていますが、商品の交換サービスを受けられるのは、きちんと会費を払っているクラブ会員のみ。しかもなぜか片道の送料はこちらが負担しなければなりません。
※会員でない場合は、「購入後1年間」のみが保証の対象です(メーカー保証みたいなものですね)。

イベントは英会話教室の替わりにはならない


週末イベントにたくさん参加したら外国人の先生といっぱい話せて、英語もめきめき上達・・・と思うかもしれませんが、そうとは限りません。

  • イベントの数はあまり多くない
    DWEの公式ホームページなどでは「全国で年間2000回」の実績がうたわれていますが、会員たちの体験談によると、近所でやってて現実的に参加できるのは数カ月に1回とのことです(頑張ってる人でも月に2回くらいだそうです)。
  • あまりスピーキングの練習にはならない
    基本的にはただ座ってショーを見るスタイルなので、そこまでスピーキングはしません。むしろ生の英語に触れてモチベーションを上げたり、友達に会えたりするのが楽しいとか。
  • イベントに参加できるのは小学校低学年まで
    イベントは小さい子がほとんどで、大きくなってくると参加しづらくなるそうです(イングリッシュ・カーニバルをのぞく)。

語彙量、スピーキングが不足

DWEの教材は一見ボリュームがあるように見えますが、ネイティブレベルを目指すなら、インプットの量がまだまだ足りないです。
単語も厳選されている分、数が少ないです。
別途、洋書や絵本をたくさん読んで、補っていくことが必要になります。
またアウトプットの機会が少ないので、スピーキングの練習も足りないです。
DWEで英語ができるようになった子は、洋書を多読をしたり、オンライン英会話などでスピーキングの練習をしているようですね。

入会・休会・退会に制限がある

教材購入と同時にWFCに入会すると入会費はかかりませんが、あとから入ろうとする場合は25,000円とられます(だから最初から入会する人が多い)。
しかも入会すると、半年間は退会できません。
一度退会して、再入会する場合は12,500円かかります(会員番号は継続)。結構高いですよね。
また退会とは別に「休会」という制度もありますが、1度しかできず、最大で「半年間」という制限付きです。

ときどき変なアドバイザーがいる

ブログなどで口コミを調べていると、アドバイザーたちは成功報酬型のため、中には押しの強い人や勧誘の電話をしつこくかけてくる人もいるようです。気をつけたいですね。
※購入後は基本的にアドバイザーとの付き合いはありません。

部屋のスペースをうばわれる

数年分くらいの教材がまとめて届くので、部屋の一角がいっぱいになります。
荷物の多い家だと、いろんなものを処分しないと置くスペースがないかも。
家具が一つ増えるくらいの覚悟は必要です。

まとめ

というわけでブロガーさんたちの体験談を読んでいると、DWEにはそれなりの効果がありそうですが、欠点もたくさん目につきました。
値段が値段だけに始めるべきかどうか、ちょっと悩みそうです。
あとあと後悔してもお金は取り戻せないですしね。

逆にお金に余裕がある人、あれこれ教材を調べるのが面倒な人は、とりあえずDWEをやるのがよいと思われます。

DWEを始めたとしても、すぐにペラペラになるわけではないので(しょせんは頑張ってもネイティブの6歳レベルだし)、「DWEは英語に親しむきっかけ」くらいに考えて、長期スパンで気長に付き合うのがよさそうです。
アウトプットの機会も少ないので、ある程度インプットしたら、オンライン英会話などを併用した方がよいかもしれませんね。

またレポートしたいと思います!