【ガチで検討】DWE(ディズニーの英語システム)のメリットとデメリットを比べてみた

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macha

翻訳家(英日)。英検1級/TOEIC満点/言語学修士。「極力勉強せず、楽しみながら英語力を自然に上げる」がモットー。英語育児(8歳)も実践中です。

DWE(ディズニー英語システム)を買おうかどうか、悩んでいる人は多いと思います。

口コミなどを見ているととっても良さそうですが、なんせ高い!

  • 本当に英語が話せるようになるの?
  • どれくらい効果はあるの?
  • ほかの勉強は必要ない?
  • いつまでやればいいの?
  • 買って後悔しない?

・・・などなど、買う前にちゃんと知っておきたいですよね。
何十万円も払って、途中で挫折したり、後悔したりすることだけは避けたいです。

そこで、この記事では悩みに悩んで息子3歳のときにDWEを始めてしまったパパ翻訳家のmacha(筆者)が、DWEのメリットとデメリットをまとめてご紹介します。

徹底的にレビューしたので、記事も長くなってます(5000字超)。ご了承ください。

macha
PA→SA→SP→SBSと進み、6歳でDWEを一通り終わりました!!!!(約3年間)
重要
電話レッスン、イベント、保証などの各種サービスを受けるには、DWEとは別に、WFC(ワールドファミリークラブ)に入会する必要があります(任意加入)。
WFCについては、こちらの記事「ワールドファミリークラブ(ディズニー英語)は入った方がいいの?」で詳しく解説しています。
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【基礎知識】DWEってどんな教材?

アメリカのウォルト・ディズニー・カンパニーと提携する、子ども向けの英語家庭学習プログラム。

ディズニーの英語システム」(Disney’s World of English)、通称「DWE」と呼ばれています。

バイリンガル子育てをしているママさんなら必ず知っているくらい、有名な英語教材です。

対象年齢

「おためしDVD」によると0~12歳。
0~3歳で始めて、10~12歳くらいで終わる(卒業する)子が多いようです。

macha
うちの子は3歳半(←遅め)に最初のプログラム「Play Along」から始めたけど、すごく楽しんでたよ!

目標レベル

卒業時の英語力は、ネイティブスピーカーの5~6歳程度とされています。

DWEはインプット学習中心なので日本の英語学習レベルに換算するのは難しいですが、普通に卒業まで頑張れば、英検3級程度の基礎力はつくようです(ただし読み書き練習は別途必要)。
DWEに加えて多読・多聴などを頑張った子は、英検2級~準1級にも手が届くとか(本人次第)。

中高レベルの英文法は一通り習得できるように作られています。

平均学習期間

卒業までに通常、5~10年くらいかかります。

学習時間はトータルで2000時間以上が推奨されています。(※毎日1時間 × 6年間 = 2190時間)
「おためしDVD」でも「2000時間のインプット」が英語習得に必要な時間として紹介されています。

DWEのメリット4つ

macha
じゃ、まずDWEを使ってみて良かった点から見ていくよ

1.教材の完成度がハンパない

評判どおり、教材の出来は素晴らしいです。
アメリカのESLプログラムは歴史があり、研究が進んでいるので、教材のクオリティが半端ないですね。
うちの子も、お試しサンプルのDVD・CDに対する食いつきがメチャクチャよかったので始めることにしました。

とくにいいなと思った点は以下の5つ。

①ALL ENGLISH(母国語方式)

DWEの教材には日本語がいっさい入っていません。日本語の説明や翻訳がなくても、映像と音だけで意味がわかるように作られています。
ネイティブの子供が母語を覚えるときと同じステップで、自然に英語を学べるようになっています。

②歌で英語が覚えられる

DWEの教材には全部で130曲以上の歌が出てきます。
歌詞は日常会話をベースに作られていて、歌詞に重要な文法事項がすべて入っているので、歌を通して基本文法を習得できるようになっています。
また子ども向けとはいえ、歌のクオリティも異様に高いです。歌っている人もみんなブロードウェイ並みの歌唱力でびっくりします。

③各教材が連動している

DWEには絵本や映像(DVD)、歌(CD)、カード、マジックペンなどたくさんの教材がありますが、すべてが効果的に連動するように作られています。
たとえば、歌で覚えた言葉が、映像でも出てきたり、カードやペンを使って文章化したり、といったふうに、重要な文法・語彙は何度も出てくるので、子供が自然に覚えられるようになっています。

④単語・文法が厳選されている

ネイティブ向けの絵本やアニメだと、わりと難しめの言葉も出てくるのですが、さすがにDWEのテキストには無駄がありません。
子供が最初に覚えるべき基本的な言葉ばかりが使われているので、効率的に学習できます。

⑤ディズニーの人気キャラと一緒に学べる

子供が学ぶ場合は、キャラクターの存在は大きいです。
DWEの教材には、ミッキーやミニー、グーフィーなど人気キャラが多数登場します。
ディズニーランドをはじめ、いろんなところでディズニーのキャラクターを見かけるので、子供にとっても親近感を覚えやすいですね。

2.実績がすごすぎ

純ジャパ(日本育ち)なのに「〇歳で英検準1級」とかすごいキッズがたくさんいます
これははっきりいってすごいことです。
子供のうちに英検2級レベルに到達できたら、あとは多読・多聴を続けていけば(←これが案外難しいかもしれませんが)、大人になるまでに本当にネイティブに近いレベルに達しそうです。

DWEキッズの動画(参考)

DWEで英語を学んでいるたくとくん(9歳、日本生まれ日本育ち)が、岡山県倉敷美観地区でちびっこ英語ボランティアガイドをしている動画です。
かなり流暢に英語を使いこなしていることがわかると思います。
(もちろん、みんながこうなれるわけではありません)

3.親の負担(労力)が少なめ

①親が英語を教える必要がない

子供に英語を「教えなくていい」というのが、DWEの売り文句の一つ。
親がやることは、最初にDVDやCDだけセットするくらいです(それすらも、いずれ子供がやるようになります)。
こどもがDVDを楽しんで見ている時間に、こっちは家事などができるので、子育ての負担軽減にもつながります。

②教材選びに迷わなくなる

子供のレベル・興味にあった英語教材を探すのってかなり大変ですよね。
DWEなら、一度買ったら数年間は教材選びで迷うことがありません。
親としてはかなり時間・労力を節約できるので、このメリットは大きいです。
(DWEのほかにももっといろんな教材をやらせたいという熱心なユーザーさんは別として…)

4.WFクラブ会員になるとさまざまな特典がある

DWEは、「ワールドファミリークラブ(WFC)」という有料会員制の英語育児応援プログラムを展開しています(任意加入)。これに入ると、

  • 電話レッスン
  • 週末イベント
  • アフターサービス

などさまざまな特典が受けられます。

WFCについては、別記事「ワールドファミリークラブ(ディズニー英語)は入った方がいいの?」で詳しく解説しています。

DWEのデメリット8つ

DWEにはデメリットもたくさんあります。
買ってから後悔することのないよう、きちんと知っておきましょう。

1.値段が高い

DWEは教材があまりにたくさんあるので、はじめての人にとっては価格体系がわかりづらく感じると思います。

すべての教材を単体で揃えていくと、軽く100万円は超えます。
パッケージ(いくつかの教材を組み合わせたセット)で購入すると3割くらい割引になるので、ほとんどの人がパッケージで購入します。
が、それでもかなり高額です。
以下は一部の例(会員価格、2021年時点)。

  • ワールド・ファミリー・パッケージ(全部入り) 98万1200円(税込)
  • ミッキー・パッケージ(基本セット) 71万7200円(税込)
  • グーフィー・パッケージ(最安パッケージ) 27万6100円(税込)

※我が家が始めた3年前よりさらに値上がりました!

DWEの魅力は各種教材が連動していることなので、下位のパッケージだとその効果を感じにくいです(「お試し」としてはよいですが)。

選ぶなら、少なくとも基本セット(ミッキ―パッケージ)以上のプランがおすすめです。
なので70万円以上の出費は覚悟が必要です。

なお分割払いもできますが、金利手数料がかなり高いので、できれば一括で払った方がよいです。

2.交換保証は基本的に会員のみ対象

DWEはアフターサービスの充実をうたっていますが、商品の無料交換サービスを随時受けられるのはWFC(ワールドファミリークラブ)の会員のみです。また、中には交換サービスの対象になっていないアイテムも一部あるので要注意です(Step by Stepの「アクティビティブック」など)。

なお会員でない場合は、「購入後1年間」のみが保証の対象です(メーカー保証みたいなものですね)。ほとんどの人は数年分の教材を一括購入して、最初の1年だとまだ大部分の教材に手をつけていない状態なので、この1年保証は実質的にあまり使えません。

また細かい点ですが、交換する場合は、片道分の送料は購入者側の負担となります。

3.DWEだけではペラペラにならない

DWEはとても優れた教材ですが、これだけではネイティブの子供同等のレベルにはなりません。
大きな理由が3つあります。

①インプットが限られている

DWEの教材はボリュームがあるように見えても、各種教材が連動していて、文法や語彙が厳選されているので、逆に、子供が実際にふれる英語の語彙や表現のバリエーションはあまり多くありません。

②アウトプットも不十分

スピーキングに対応した教材(「Talk Along」「Step by Step」など)もありますが、全体的にインプット中心です。「話す」練習はあまりできないので、ペラペラにはなりません(発音はうまくなります)。

③身につく単語量が限られている

DWEの絵本(ブック)で学べる単語数は全部で1500語程度とされています。これでは中学3年間で習う単語量と大して変わりません。
この程度では、とても英語の本は読めないし、映画やドラマも完全には理解できません。
洋書・絵本を読むなど、ボキャビルは別にやる必要があります。

4.「読み書き」は身につかない

DWEはあくまで「聞く」「話す」レッスンが中心で、読み書きのスキルはほとんど身につきません。
メインプログラム(Step by Step)まで行けば、英語の簡単な文章を書くエクササイズも少しあるのですが、圧倒的に量が足りません。
(実際、わが子もDWEを全部終わっても「You」や「There」程度の基本的な単語すら読めませんでした!)

なのでDWEだけでは、英検3級どころか、5級も正直厳しいです。読み書きの練習は別途必要になります。

5.映像がやや古臭い

各教材とも数年おきにリニューアルされているようですが、全体的に静止画や古い映像が多く、地味です。
映像のクオリティは「お試しDVD」が一番高いかも(笑)。

6.部屋のスペースをうばわれる

数年分くらいの教材がまとめて届くので、部屋の一角がいっぱいになります。
荷物の多い家だと、いろんなものを処分しないと置くスペースがないかも。
大型家具が一つ増えるくらいの覚悟は必要です。

7.子供が人前で英語を口にする(可能性がある)

子供は素直なので、覚えた言葉や歌を外でもどんどん口にすると思います。
しかもかなり発音が流暢なので、まわりに「英語育児をしている」のがバレバレになります。
まわりのママさんから「あそこの家庭では英才教育をしている」という目で見られる心構えくらいはしておいた方がよいでしょう。

8.途中で挫折する可能性も

せっかく高価な教材を買って始めたのに、途中でやめてしまう子ども(親)も結構いるようです。
よくある失敗例は以下。

  • 子供がDWEにあきる。ミッキーよりもジブリ系のアニメに興味を示す、など
  • 幼稚園へ通いだしたり、ほかの習い事が増えて忙しくなった
  • 高い教材なので親からのプレッシャーが大きく、子供がDWEを嫌いになる
  • 中学受験のため、塾との両立が難しくなった
  • 成長がなかなか感じられない(←とくに0~1歳で始めた場合)

DWEには卒業期限があるわけではないので(←間違ってたらご指摘お願いします)、途中で挫折してもまた1年後、2年後に再開することも可能です。

なんとか工夫して卒業までいけるとよいですね。

【注意】ペラペラになった子たちはほかの勉強もしている!

デメリットのところにも書きましたが、DWEだけでペラペラになるわけではありません。

「〇歳で英検準1級」などDWEのパンフレットに出てくる成績優秀な子どもたちの多くは、たいていDWE以外にもいろいろ英語をやっています。

たとえば…

  • 親が普段から英語で熱心に「語りかけ」をしている
  • オンライン英会話を毎日やっている
  • 絵本・洋書などで「多読」している
  • 英会話学校にも毎週通っている
  • 英語サマーキャンプにも毎年行っている
  • そもそも帰国子女
  • プリスクール/インターナショナルスクールに通っている

かくいう我が家も、DWEを基本としつつも、YouTubeを見せたり、たまに絵本を読み聞かせたりしています。笑

宣伝文句はそのまま鵜呑みにしないようにしましょう。

まとめ(なぜ我が家はDWEを始めたか)

というわけでDWEはとても素晴らしい教材だと思いますが、欠点もいろいろあります。
購入にあたっては、しっかりと吟味しましょう。

最後に、僕自身が英語を普通に話せる(←元英会話講師です)のに、なぜDWEを始めることにしたのか、書いておきます。

今の時代、ネットに無料の映像・音声素材はたくさんありますよね。
そういったものをうまく活用して、オンライン英会話などを組み合わせれば、DWEをやらなくても、バイリンガル育児は充分可能です。
実際、それで成功されている方もいます(少数かもしれませんが)。

でもそれをやろうと思ったら、実はかなり手間暇がかかります。
僕も少しトライしましたが、あまりにも大変なのでやめました。

適当にYouTubeの歌やアニメを選んで見せても、子供は英語を話せるようにはなりません。
子供の発達段階やレベル、関心に合ったものをその都度きちんと選んで、計画的に英語力を伸ばしていく必要があります。
「これがいいかな~」と思って買っても、レベルが高すぎたり、低すぎたり。
また子どもが気に入るとも限りません。
英語の絵本となると、結構な値段がします。
たくさん買う余裕はありません。

そう考えると、DWEはたしかに値段は高いですが、こういったいろいろな手間暇から解放されます。
「オールインワン」教材なので、毎日少しずつ教材の英語に触れていくだけで、英語の基礎がかなりの程度身につきます。

我が家は共働きでそれなりに忙しく、時間と労力を天秤にかけた結果、DWEの力に頼る方が合理的、という結論に達しました。

結果的には大満足です。(出費は痛いですが)
なにより、子どもが英語を「勉強」と思わず、自然にコミュニケーションの一部として受け入れてくれているのがうれしいです。

みなさんもこの記事で書いたポイントを参考に、ベストな選択をしていただければと思います。

・・・・

DWEについて興味をもった方は、こちらの書籍もお勧めです! 英語ペラペラ少年として知られる拓土くんが、DWEをベースとしつつも、ほかにどのような方法で英語学習に取り組んでいたのかが具体的に紹介されているので参考になりますよ。

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