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英語の絵本を読みたくても、絵本を一冊ずつ買いそろえるのはなかなか大変ですよね。
またネットでは児童書(洋書)を有料・無料で読めるサイトはいくつかありますが、残念ながら「絵本」はほとんどありません。
そこで今回は、英語育児を実践中のmacha(筆者)が、英語絵本を無料で読める(聴ける)便利なサイトやアプリがないかと、徹底的に調べました。
この記事で紹介しているサイトは、子どもはもちろん、これから多読多聴をやってみようと思っている大人の学習者にもおすすめです。
英語の絵本を読むメリット
なぜ僕が子供だけでなく、大人の学習者にも「絵本」をお勧めしているのかについては、こちらの記事で説明していますので、ぜひご覧ください。
英検1級やTOEIC900点以上の上級者も、ぜひ絵本の多読から「学びなおし」をするのがおススメです。
おすすめサイト・アプリを選んだ基準
この記事をまとめるにあたって、40以上のサイトやアプリをしらみつぶしに調べました。そして実際に自分で何度か使ってみて、内容や発音、スピード、語彙などの観点から、自信をもってお勧めできるものを厳選しました。
以下、レベル別に、それぞれのおすすめポイントや使い方を説明します。
中にはトランスクリプト(文章)がない素材もあります。その場合は、原書を手に入れるか、YouTubeであれば「設定」アイコンで英語の自動字幕機能をオンにすることをお勧めします。ただし自動字幕は100%完璧ではないので、あくまで参考程度に。(子どもは基本的に「音」しか聞かないのであまり関係ありませんが)
絵本読み聞かせのおすすめサイト(アプリ)はこれ!
迷ったら、一番上のものから順に試すのがおすすめです。
【初級】簡単な単語がわかるレベル
1.Rivet(アプリ)
約3500冊
アプリ(iPhone/Android)
トランスクリプトあり
2017年にグーグルの社内プロジェクト「Area 120」から生まれた絵本アプリ。なんと3500冊以上もの絵本が無料で読めます。レベルは全8段階あり、ネイティブの赤ちゃん向けから小学生まで幅広く対応。ジャンルも、アドベンチャー、動物、アート、歴史、科学、スポーツなどから、好きな絵本を簡単に選べます。とくに便利なのが絵本の読み上げ機能。機械音声なので完璧ではありませんが、十分使えるレベルです(たまに音声未対応の絵本があったり、うまく発音できない箇所があったりします)。ウェブブラウザにも対応していますが、機能が限定されているので、スマホアプリをダウンロードするのがおススメです。
2.Oxford Owl(ウェブサイト)
多読の定番「ORT(Oxford Reading Tree)」など、やさしい英語の絵本(Eブック)がたくさん読めて聴けるお得なサイト。年齢別(3~11歳)や難易度別に、自分の英語レベルに合った絵本を検索できます(ただしレベル分けはわりと適当です…)。ユーザー登録してログインすれば、すべて無料で読めます(登録方法についてはこちらのサイトが詳しいです)。最初慣れるまでは使い方が少しややこしいですが、クリック(タップ)してページをめくり、音声を聞きたければその都度「Audio」ボタンを押してください。
【中級】簡単な文章がわかるレベル
3.Oceanhouse Media(YouTube)
約40冊
YouTube・アプリ(iPhone/Android)
トランスクリプトあり
アメリカの絵本作家、Mercer Mayerの「Little Critter」シリーズの読み聞かせ動画をYouTubeで15本見られます。各話3~5分くらいで、文章も短いのですが、わりと早口でせりふも皮肉が効いているので、難易度はやや高め。トランスクリプト(台詞)がカラオケのようにハイライトされるので、子供が少し大きくなってから文字を読む練習にも使えます。ナレーションは子供っぽい声です。
また作品別にいろいろアプリも出ていて、「Little Critter Library」なら無料、ほかの「Dr.Seuss」「The Berenstain Bears」シリーズなどは有料版となっています(有料ですが絵本を買うのに比べるとかなりお得です)。こちらの公式サイトをご覧ください。
4.StoryTime at Awnie’s House(YouTube)
約80冊
YouTube
トランスクリプトなし
笑顔の素敵なAwnie(アメリカ人と思われる)が名作絵本をたくさん朗読してくれます。基本的に毎週更新で、音声・映像ともクオリティが非常に高いです。「Danny and the Dinosaur」や「Chrysanthemum」などおすすめの作品がたくさん。まずはYouTubeの「人気のアップロード動画」リストの作品からチェックしてみてください。トランスクリプトはありませんが、絵を見ながら話を想像してリスニングしてみてください。
【上級】少し長い文章がわかるレベル
5.GivingTales(YouTube、アプリ)
約80冊
YouTube・アプリ(iPhone/Android)・オーディオブック
トランスクリプトあり(絵本)
「人魚姫」「みにくいアヒルの子」「マッチ売りの少女」など、アンデルセンの名作童話の朗読を楽しめるサイト(約10作品、各話5~10分くらい)。なんと、ロジャー・ムーア、スティーヴン・フライ、ユアン・マクレガーなどイギリスの有名俳優たちが、読み聞かせしてくれます。CG風のアニメーション・イラストは好みが別れるかもしれませんが、トランスクリプト(台詞)が読めて、もちろん朗読も素晴らしいです。英語の発音もゆっくりめ。YouTubeチャンネルなら、トップの「Audiobooks for kids of all ages」コーナーの作品をご覧ください。
6.Storyline Online(ウェブサイト)
クリスティン・ベルやケヴィン・コスナー、ベティ・ホワイトなど、ハイウッドセレブによる朗読が楽しめる人気サイト。50作品以上が登録され、不定期に更新されています。就学前(K)から小学4年生(4th)まで対応ですが、わりとしっかりしたストーリー展開のある長めの絵本が多いです。対象学年の表記もあるので、難易度の参考にしてみてください。YouTubeもありますが、公式サイトでアルファベット順にAから見ていくのがおすすめ(上部ナビゲーションにある「All Books」をクリックすれば一覧が表示されます)。
英語育児(おうち英語)で使う場合の注意点
大人の場合は好きに読めばよいですが、子どもへの「読み聞かせ」絵本として使う場合は、いくつか気を付けたいポイントがあります。
1.レベルに合った絵本を見せる
一口に絵本といっても、赤ちゃん向けから就学前の子供向けまで、レベルはさまざまです。まだ片言しか話せない2歳の子が、4~5歳向けの絵本を読んでも、ほとんど内容を理解できないのであまり意味がありません。子供の成長や発達に合わせた素材(教材)を選ぶようにしましょう。
2.親も一緒に見る・楽しむ
最初のうちは英語だと内容を理解するのが子どもにとっては難しいので、つまらなく感じてしまうかも。スマホやタブレットを渡して子供任せにするのではなく、親も一緒に見るようにしましょう。親自身が楽しんでいる姿を見せると、子供も英語が好きになっていきます。
3.何度も見せる
子供って好きな絵本を何度も読みたがりますよね。1回ですんなりストーリーを理解できる子は少ないので、何度か繰り返し見せるのがおすすめ。繰り返し見ているうちに、単語を覚えたり、面白いフレーズを自分で口ずさんだりするようになります。最低でも3回くらいは見せてあげてください。
4.「1日2冊」などと決める(見せすぎない)
子供はテレビやスマホが大好きです。でも最近のWHOの調査などで、子供に映像を長時間見せるのは良くないと科学的にわかってきています(とくに幼児の場合)。0~1歳児にはなるべく電子画面は見せないようにしましょう。2歳以上なら、「1日2冊」などとルールを決めて、見せすぎないようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
絵本は多読・多聴の入門にぴったりです。ネイティブは基本的に皆、絵本を通して言葉の世界に入っていきます。
ここで紹介したサイトやアプリを使って、500冊くらい絵本を読んで(聴いて)おくと、次のステップである児童書へとスムーズに進むことができます。
500冊というと大変に聞こえるかもしれませんが、簡単な絵本なら1冊1~2分くらいで読めるので、意外に難しくはないはずです。笑
ぜひ絵本を通して、英語の楽しさと奥深さを知っていただけたら幸いです。
Enjoy!