【大人向け】英語の勉強に役立つ「おすすめの絵本」20選|保存版

The following two tabs change content below.
macha

macha

アラフォーの英日翻訳家。TOEIC満点/英検1級。言語学修士号。元英会話学校講師。最近はエスプレッソにはまっています。

楽しくて、最も効果の高い英語学習法の一つ、それは「絵本の多読」です。

絵本なら、あまり難しく構えなくても、すらすら読めそうな気がしますよね。
実際、絵本をたくさん読んで英語の高い運用能力を身につけた、という上級者は結構います。

ではどんな絵本を読むのがよいのでしょうか?
英語の絵本なら何でもいいわけではありません。
実は、子ども向けの絵本の半分以上は、大人の英語学習には向きません
(理由は後述します!)

そこで今回は、絵本を使って英語を勉強したい大人の学習者向けに、おすすめの本をご紹介します。

★絵本より少し難しい初級レベルの洋書(ペーパーバック)を読みたい方はこちら
洋書初心者でもラクラク読める!おすすめの英語ペーパーバック10選

大人の英語学習に使えるのはどんな絵本か?

まず、下の2枚の写真を見て下さい。
大人の英語学習に向いているのはどちらでしょうか?

Aは「Where’s Spot?」、
Bは「Curious George Goes Fishing」、
どちらも、人気でよく読まれている絵本です。

違いは一目瞭然、「文字数」です。

文字が多ければ多いほど、描写が細かくなり、ストーリーに深みが出て、より大人向きの内容になっていきます

というわけで、大人の英語学習者におすすめしたいのはBです。

Aは、就学前の児童向け絵本なので、文字が大きくて、文字数も少ないです。
乳幼児にはよくても、大人の学習者には、内容がなさすぎて物足りないです。

Bなら、いろんな文章のバリエーションがあり、おそらく知らない単語にも出合い、またそれなりにストーリーも楽しめ、英語の「多読」へのよい一歩になります。

大人の英語学習に向かない絵本の例

他のサイトでよく紹介されている

  • The Very Hungry Caterpillar(はらぺこあおむし)
  • Where the Wild Things Are(かいじゅうたちのいるところ)
  • Goodnight Moon(おやすみなさい おつきさま)

など、定番の絵本は、実は大人の英語学習にはあまりおすすめできません。
いずれも総語数が100~300語くらいと短く、完全に幼児向けの絵本です。
読んでも害はありませんが、効率的ではありません。

子どもには大人とは違った「笑いのツボ」があります。
子どもは単純な音の繰り返しが面白かったり、キャラクターの表情がおかしかったり…。

幼児のバイリンガル教育に定評のある絵本が、大人の英語学習には向くとはかぎらないんですね。

大人向け絵本の「選定基準」

macha
筆者が読んで面白かった本を適当に紹介しているわけじゃないよ!

1.実際に英語圏の子どもたちに人気のある絵本です

海外の有名な読書サイト「goodreads」のランキング「Best Children’s Books」をもとに作成しました(2017年11月11日現在)。

ここで取り上げている絵本は、どれも読者からの評価が高く、レビュー数もものすごく多いです(最低1万レビュー以上)。
つまり、実際にネイティブの子どもたちから愛されている絵本なのです!
ネイティブと話すときに、相手も幼少期に読んだことのある可能性が高いので、会話のネタにもなりますよ。

2.1000語以上のボリュームのある絵本です

就学前児童向けの英語の絵本だと、総語数が300~500語程度の短い話がとても多いです。
親が子どもを寝かしつける前に「読み聞かせ」する場合、それくらいの長さがちょうどよいんですね。
筆者も子育て経験者なのでよくわかりますが、1000語以上ある絵本だと、読み聞かせに時間がかかりすぎて、疲れているときは嫌になります。

でも私たち大人が英語を学ぶ場合、さすがに300語程度の絵本では内容が薄すぎて物足りないです。

そこでこの記事では、前出の絵本ランキングの中から、原則として1冊あたり1000語以上の絵本のみ(※)を選んでいます。

1000語といってもイメージがわきづらいかもしれませんが、ネイティブの大人なら2~3分で読める文章量です。

※シリーズものの場合、作品によっては1000語を下回る場合もあります。
※語数はDOGObooks、あるいはReading Length調べ。

大人の英語学習に役立つ「簡単な絵本」20選

上記の条件で選んだベスト絵本がこちらです!
(表紙をクリックすると、amazonのサイトへ飛びます)

macha
ネイティブの子どもたちに人気が高い絵本から順に紹介していくよ!迷ったら、上にある絵本から読んでみてねー

The Cat in the Hat


by Dr. Seuss
初版発行:1957年
総語数:1621語

英語を学ぶ以上、ドクター・スースの作品は一度は読んでおきたいです。文末の韻を意識しながら、リズム感あふれる文章を楽しんでみましょう。ただし辞書に載っていない作者独自の「造語」も出てくるので要注意。ほかの作品では、「Green Eggs and Ham」「The Lorax」「How the Grinch Stole Christmas!」「Oh, The Places You’ll Go!」「One Fish, Two Fish, Red Fish, Blue Fish」などがネイティブの子どもたちに人気です。

CD付きのバージョンはこちら。
The Cat in the Hat Book & CD (Book and CD)

人気の5作品(The Cat in the Hat, One Fish Two Fish Red Fish Blue Fish, Green Eggs and Ham, Hop on Pop, and Fox in Socks)をまとめたBOXセットもおすすめ!
Dr. Seuss’s Beginner Book Collection

The Tale of Peter Rabbit


by Beatrix Potter
初版発行:1902年
総語数:975語

1世紀以上もの間、世界中の子どもたちに愛されてきたクラシックストーリー(全23作品)。児童向けですが、単語や表現が凝っていて、ノンネイティブにはややレベルが高いです。細かい点にこだわらず、雰囲気を楽しむようにしましょう。

ほかの作品もいくつか読みたい人は、シリーズ4作品が入った「The Complete Tales of Beatrix Potter’s Peter Rabbit」がおすすめ。

CD付きの解説本も出ています。各ブックに5作品ずつ収録。イギリス英語で楽しめます。
英語で楽しむピーターラビットの世界 Book1

Make Way for Ducklings


by Robert McCloskey
初版発行:1941年
総語数:1149語

発刊以来、70年以上にわたって愛されてきた名作絵本。ボストンにやってきた子連れのカモが危険いっぱいの街を旅する話です。2色刷りのイラストがなんとも味がありますね。交通の騒音やカモの鳴き声など、英語の擬声語もいろいろ学べますよ。

The Polar Express


by Chris Van Allsburg
初版発行:1985年
総語数:1054語

クリスマスの時期に読まれる定番の絵本といえばコレ。クリスマスイブの夜中、サンタクロースの存在を信じる少年の家にSL列車がやってきて…。雪が舞い落ちる幻想的なイラストが印象的。1986年に絵本界で最も名誉あるコルデコット賞を受賞しました。

CD付きの絵本はこちら
The Polar Express: with Audio CD Read by Liam Neeson

Curious George


by H.A. Rey
初版発行:1939年
総語数:918語

これも一度は英語で読んでおきたい人気の絵本シリーズです。辛抱ができない子ザルのジョージが毎回いろんなところでへまをやらかす「ドジかわいい」ストーリー。文章もクセのないシンプルなアメリカ英語でとても読みやすいです。

まとめて読みたい人は、ショートストーリー13作品を掲載した「Curious George’s 5-Minute Stories」と、オリジナルのロングストーリー7作品を掲載した「The Complete Adventures of Curious George: 75th Anniversary Edition」の2冊がおすすめです!(どちらも大型本です)

Stellaluna


by Janell Cannon
初版発行:1993年
総語数:1463語

90年代に発刊された比較的新しい作品です。不運な事件をきっかけに鳥に育てられたコウモリの子どもが、本当のお母さんに会いにいくという話。アメリカで「先生たちが選ぶ児童書100冊」にも選ばれるなど、非常に評価の高い絵本です。

The Poky Little Puppy


by Janette Sebring Lowrey
初版発行:1942年
総語数:1163語

初版発行以来、何世代にもわたって読み継がれてきた名作絵本。主人公の子犬がフェンスの下に穴を掘って、外の世界を探検にいくストーリー。英語も難しくないので、初心者でも簡単に読めますよ。

Cloudy With a Chance of Meatballs


by Judi Barrett
初版発行:1978年
総語数:1231語

もし雨の代わりに空から食べ物が降ってきたら…? そんな変わったストーリー設定で読者を魅了するファンタジー的な絵本。精密なイラストも味わいがあります。気に入った人は、続編「Pickles to Pittsburgh」や続々編「Planet of the Pies」もどうぞ。

Frog and Toad Are Friends (Frog and Toad, #1)


by Arnold Lobel
初版発行:1970年
総語数:2281語

大人気「Frog and Toad」シリーズの第1作(全4作)。5本の短編が収録されています。日本では小学校で国語教科書にも採用されているので、子どもの頃に読んだ人も多いかも。「ともだち」をテーマとした心温まるストーリーです。

Blueberries for Sal


by Robert McCloskey
初版発行:1948年
総語数:1042語

上で紹介した「Make Way for Ducklings」を書いた絵本作家マクロスキーの別の人気作品。女の子がお母さんと一緒に野山にブルーベリーを摘みに行ったら、そこには野生のクマの親子が…。ブルーベリー色(ダークブルー)のシンプルな色使いが独特の雰囲気を演出しています。

The Little House


by Virginia Lee Burton
初版発行:1942年
総語数:1388語

田舎に建てられた美しい一軒家が、月日の流れとともに都市化の波にどんどん飲みこまれていく様子を描いた不朽の名作。ほんのりしたかわいいイラストですが、「都市化」「自然」「幸せ」といったテーマについて考えさせられる作品です。日本では「ちいさいおうち」として知られ、石井桃子さんが翻訳。カルデコット賞受賞。

CD付きもおすすめ。
The Little House 70th Anniversary Edition with CD

The Story of Babar


by Jean de Brunhoff
初版発行:1931年
総語数:1192語

初版はフランス語で刊行され、世界中で愛され続けてきた名作絵本。日本ではあまり読まれていないようですので、もったいないですね。猟師に母親を殺された小ゾウがジャングルを抜け出し、人間社会へ旅すると……。

Mike Mulligan and His Steam Shovel


by Virginia Lee Burton
初版発行:1939年
総語数:1688語

作者はさきほど紹介した「The Little House」のバートンです。仕事を失った古い蒸気式ショベルカーと、その操縦士が、一発逆転をねらって、ある大きな仕事を引き受けるというお話。「失業」や「産業化」「機械化」など現代にも通じる社会的テーマが描かれています。「The Little House」では自然を破壊する側だったショベルカーが、今度は主役になって悪戦苦闘するというのも面白いですね。

A Bad Case of Stripes


by David Shannon
初版発行:1998年
総語数:1428語

人と違うことを恐れ、自分の気持ちを押し殺している少女カミラの体に、ある日突然、派手な縞模様ができてしまう話。「個性」や「自尊心」「他人の視線」といったことについて考えさせられます。アニメを思わせる登場人物の表情豊かなイラストも印象的です。

Chrysanthemum


by Kevin Henkes
初版発行:1991年
総語数:1141語

「Chrysanthemum (菊)」という名のネズミが、友達から名前をからかわれて落ち込んでしまい…。この絵本も「自尊心」や「イジメ」といったテーマを扱っています。作者のケヴィン・ヘンケスは「Kitten’s First Full Moon」でカルデコット賞を受賞。

Sylvester and the Magic Pebble


by William Steig
初版発行:1969年
総語数:1425語

魔法の力で岩になってしまい、元に戻れなくなった悲しいロバの話。やさしいタッチのイラストが作品にマッチしていて、何度も読み返したくなる名作です。カルデコット賞受賞作。ちなみに作者スタイグは、のちにアニメ映画化された「Shrek」の生みの親です。

The Little Engine That Could


by Watty Piper
初版発行:1930年
総語数:1167語

1930年刊行の超ロングセラー。山の向こうに住む子どもたちへのプレゼントをたくさん積んだ汽車が途中で故障してしまい、ほかの列車に助けを求めるが……。「頑張ること」や「諦めないこと」の大切さを教えてくれる絵本。「I think I can」というフレーズもこの絵本で有名になりました。

Bread and Jam for Frances


by Russell Hoban
初版発行:1964年
総語数:1720語

アメリカの子どもたちに人気のキャラクター「フランセス」シリーズの一つ。大好物のジャムパンしか食べないコグマのフランセスに、見かねたお母さんクマが毎日、ジャムパンばかり食べさせてみたら…。少し長いですが、英語は平易で読みやすいです。

Strega Nona


by Tomie dePaola (Author and Illustrator)
初版発行:1975年
総語数:1245語

困った人を助ける心優しい魔法使いのおばあさんノナが、お手伝いさんを雇ったら大変な事件が起きて…。英語は読みやすく、絵もかわいらしいです。カルデコット賞受賞。

Miss Rumphius


by Barbara Cooney
初版発行:1982年
総語数:1243語

子どものころにおじいちゃんに誓った3つの夢を実現するためにまっすぐに生きた女性の一生を、その孫が回想する、というスケールの大きなお話です。自分の人生、幸せ、夢、家族などについて考えさせられ、まさに「大人も楽しめる絵本」といえるでしょう。パステル調の色使いも素敵です。

英語学習に効く「絵本の読み方」

macha
さいごに絵本を使った英語の勉強の仕方を紹介するよ

何度も読み返す!

絵本って、きっとみなさんが子どものとき、毎日毎日、親や大人から繰り返し読んでもらいましたよね?
絵本って、何度も読むことを想定して、言葉のリズム感を大切にしている作品が多いんです(Dr.Seussシリーズなどまさにそう)。
何度も何度も読むことで、言葉のリズムが体に刻み込まれていきます
せっかく買った絵本を1回かぎりで終わらすのはもったいないですよ。

20冊すべて読破しよう

ここにあるものは、本音をいえば、全部読みたい絵本です。

1冊あたり1000~2000語程度のボリュームなので、読み通すのにそれほど時間はかかりません(多少の出費にはなりますが)。
同じ絵本を「3日間繰り返し読む」として、20冊を読むのに計60日、つまり、わずか2カ月ほどで読破できます
しかも1冊を3回も読んでいるので、英語もちゃんと身についています。
好きなストーリーがあれば、もっと繰り返して読んでもいいですし、余裕のある人は1日に3冊くらい読むこともできます。

「多読」だけでなく「多聴」も!

今回紹介した絵本はどれもすごく有名な作品なので、ネットで検索すれば、無料で見られるアニメ動画がオーディオブック(朗読音声)などが簡単に見つかったりします。
絵本を読んで基本的なストーリーがすでに頭の中に入っているので、リスニングもかなり楽になっています。
絵本で「多読」した後は、ネット上の無料の素材をつかって「多聴」しましょう!
これはとてもお得で、相乗効果の高い学習法ですよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

みなさんが見たこと、聞いたことのない絵本が結構ランクインしていたのではないでしょうか。

海外ではとても人気のある絵本でも、なぜか日本に伝わっていないということがよくあります。
せっかく素晴らしい英語の絵本がたくさんあって、ネットで注文すれば簡単に手に入るのに、そのチャンスを逃すのはもったいないですよね。

絵本を使った英語学習はとても楽しくて、学習効果も非常に高いです。
ぜひここで紹介した絵本を、片っ端から、何度も読んでみてください。

そうすれば、一生役立つ英語力の土台になりますよ。

Happy Reading!

英語の絵本を読み終えた方は、ぜひ初心者向けの児童書を多読することをおすすめします!
参考:洋書初心者でもラクラク読める!おすすめの英語ペーパーバック10選