英語力が伸び悩んでいる人必見!「上級者の壁」を乗り換える3つの方法




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アラフォーの英日翻訳家。元英会話学校講師。TOEIC満点/英検1級。言語学修士号。コーヒー、読書、音楽が好き。

「映画を字幕なしで見たい」
「洋書をスラスラ読めるようになりたい」
そんなことを目標に、日々、英語を学習している人も多いと思います。

ところが、TOEICで800~900点あたりから急に英語力が伸び悩む人がとても多いです。
これを僕は「上級者の壁」と呼んでいます。

実は、ここからさらにレベルを上げて、ネイティブ並みの英語力を手に入れるには、従来の学習とはまったく別のアプローチが必要になります。

この記事では、「上級者の壁」がどこにあるのか、そしてどうすればその壁を乗り越えられるのかについてお伝えします。

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英語の勉強を続けていたら、遅かれ早かれ、ぶつかる壁だよ

英語力がなかなか伸びない人のマインドセット

イメージを使ってお話します。
まずこの写真をご覧ください。

巨大な氷山ですね。英語では「iceberg」と言います。
かのタイタニック号を沈めた犯人ともされ、美しいと同時に、恐ろしい存在です。

なぜいきなり氷山の写真を出したかという説明は後回しにします…。
ここでは、目の前に立ちはだかる「難敵」という意味で、この氷山を英語学習に見立ててみましょう。

たとえば、こんな感じに。

文字がのらずにはみ出てしまった…

英語を習得するためには、やるべきことが山ほどありますよね。
英語をマスターするというのは、多くの日本人にとって、非常に手ごわく、困難です。

でも実は、ここで挙げたようなタイプの英語学習をいくら続けても、ネイティブの「生の英語」はなかなかわかるようにはなりません。

なぜでしょうか。

それは、この絵が「氷山の一角」にすぎないからです。

英語のできる人が見ている世界

ネイティブレベルを目指している上級者には、おそらくこんな世界が見えているはずです。

さきほどの氷山の下側に、まったく新しい世界が広がっています。

氷山は一般に、目に見えるのは全体の体積の10%くらいで、残り90%は水面下に隠れているとされています。
本当に重要なのは、目に見えない下の部分なんですね。

これは、「Iceberg model」と呼ばれているシステム思考のモデルです。物事の可視化されている部分(表層)と、そうでない部分(深層)の関連性などを説明する際に使われたりします。

言葉というのは、それを使う人々の文化や歴史、伝統、風習、社会、経済などの上に存在しています。
そうした土台となる部分を無視して、言葉だけを習得することはできません。

そこで必要となるのは、氷山の上だけでなく、氷山の下をも見据えた学習ということになります。

氷山の下はまったく想像ができない

これまで英語学習の世界では、氷山の下の部分はほとんど無視されてきました。
でも氷山の下を攻略せずして、本当の意味で高い語学力を身につけることはできません。

言うまでもなく、国が違えば、文化も歴史も価値観も大きく異なります。

たとえば、氷山の周囲は、こんな感じで、

クラゲが漂う穏やかな海かもしれませんし…

凶暴なサメがうごめく恐ろしい海かもしれません。

あるいは、多様な生き物が共存する豊饒な世界が広がっている可能性もあります。

こういうのは、氷山の上だけをいくら見ていても、わかりません。
氷山の下は、想像もできないほど多種多様だからです。

アメリカやイギリスなど英語圏の文化や風習は、日本とはいろんな面で大きく違います。
だから、「ツール」としての英語だけを学んでも、コミュニケーションはうまくいかないのです。

どうすれば両方をいっぺんに学べるか

もう一度、最初のイメージ図に戻ります。

氷山の上の部分は、英語の参考書や単語帳などを使えば、ある程度は学ぶことができます。
が、下の部分はまったくといっていいほど学べませんよね。

話の背景となる重要な社会・文化的知識がないと、映画(英語)を見たり、洋書を読んだりしても、すぐにつまずいてしまいます。

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Friendsなどのシットコムを見ていても、アメリカのポップカルチャーを知らないと笑えないよね

ではどうすればいいのでしょうか。

実は、両方を一度に学べるおすすめの学習法があります。

「多読多聴」です。

多読多聴なら、英語を通して、英語圏の文化やアート、歴史など、さまざまな「教養」が身につきます。
英語を楽しみながら、氷山の上と下を同時に学ぶことができるのです。

問題を解くためではなく、知識やスキルを身につけるために、英語を読んだり、聞いたりするようにしましょう。
あくまでも本丸は氷山の下です。

おすすめの素材はコレ!

さて、一口に多読多聴にいっても、洋書やYouTubeなど、いろんな素材がありますよね。
また自分が得意でもない分野を英語で学ぶのって、かなり大変そうです。

でもご心配は無用です。
おすすめの素材を3つ紹介します。
いずれも専門知識がゼロでも、楽しむことができます。

1.TED Talks

いまさら説明不要かもしれませんが、TED Talksは各分野のオピニオンリーダーたちが登壇し、10~20分くらいでスピーチするグローバルな講演会です。

  • 最先端の「知」のトレンドがわかる
  • 毎日見ててもあきない
  • 「勉強」っぽさがない
  • 1つの講演が20分以下なので継続しやすい
  • ビジネスのプレゼンでも使える丁寧な言葉遣いを覚えられる
  • 英語圏以外の人もたくさん登壇するから楽しい
  • スピーチの修辞法(テクニック)を学べる

語学というと自分の興味のある分野ばかりに偏りがちですが、TEDだと、経済、テクノロジー、アート、建築、社会運動、政治、科学など、幅広い分野の最新知識が身につきます。

話すスピードがコントロールされていて、語彙も厳選されているので、TOEIC800点くらいあれば、十分チャレンジできると思います。

1年くらい見続けると、たいていの話題に英語でもついていけるようになります。

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僕も昔ポッドキャストで1年以上は見てたよ(ほぼ毎日)

2.CNNやBBCなどのニュース番組

僕が最近毎日見ているNBCのニュース番組

ニュースも同じく、毎日いろんなジャンルの話題が扱われるのでおすすめです。

  • 政治、ビジネス、芸能、トレンド、スポーツなど、幅広い英語表現に触れられる
  • 1つのニュースが数秒~数分なので、忙しい人でも継続しやすい
  • 英検準1~1級レベルの単語が頻出
  • ニュースを通して社会や文化についても学べる
  • 重要なニュースは連日報道されるので知識が蓄積される

ニュースというと、退屈と思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

欧米のメディアは一般に日本よりもジャーナリズムのクオリティが高いので、ドキュメンタリー映画並みに面白い番組が多いです。

また小説と違って、使われるのは実用的な単語ばかりなので、覚えて損することもありません。

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ニュースを知ってると、政治風刺番組「The Daily Show」や社会派アニメ「South Park」などハイレベルなエンタメ番組もいずれ楽しめるようになるよ

3.教養本『The Intellectual Devotional』

アメリカでシリーズ累計100万部以上売れたという、てっとりばやく教養を身につけるための本です(amazon)。

1トピックが1ページなので、話に深みはないですが、歴史や哲学、科学など、欧米人が学校で学ぶさまざまな分野の教養を英語でさらっと学べます。

日本でも邦訳書『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』が人気なので、英語力にあまり自信がない人はこちらを「対訳」本として使うこともできます。

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教養を網羅的に学びたい人におすすめだよ

まとめ

外国語を使いこなせるようになるには、膨大な時間がかかります。
上級レベルを目指すなら、5000時間以上のインプットが必要とされています。

それだけの時間をかけて、語学「しか」学べないのはもったいないですよね。
5000時間あれば、ほかにいろんな勉強ができますし、人生の可能性を広げることもできます。

こうした時間の無駄を回避するには、「英語を通してほかの知識やスキルも同時に身につける」のがベストです。

要は、「英語を学ぶ」のではなく、「英語で学ぶ」ということですね。

テキスト学習 → 「英語を学ぶ」
多読多聴 → 「英語で学ぶ」

英語「で」学ぶようになると、氷山の上と下の両方を一度に学べるのでとても効率的です。
またコンテンツに集中できるので、学習プロセスも100倍くらい楽しくなります。

本当の上級レベルを目指す人は、なるべく早い段階で「英語で学ぶ」アプローチを取り入れましょう。
ぜひここで紹介した学習法にチャレンジしてみてくださいね。

Good luck!

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