【英語学習】洋書選びで失敗しないために知っておくべき5つのこと

The following two tabs change content below.
macha

macha

英語学習アドバイザー。大学で英米文学専攻、大学院で言語学修士。英語教育の現場に携わり、現在は翻訳関係の仕事をしています。英検1級、TOEIC満点。

洋書を使って英語の勉強をしたい--。

そう思った人の9割は、途中で挫折します。
原因は、自分の英語のレベルにあったペーパーバックを探すことが難しいからです。

実は世の中には、洋書選びの失敗を助長するような間違った情報があふれています。

この記事では、洋書探しでよくある4つの失敗例と、それを回避するための1つのポイントをお伝えします。

洋書(英語)を選ぶ際に注意すべき4つの点

本の帯に書かれた「英語レベル」を信用しない

大きな書店などで洋書を買う場合は、帯に「英検2級レベル」「TOEIC470点レベル」など、英語の難易度を示す言葉が書かれている場合があります。
これはなるべく多くの人に買ってもらうための文言で、ほとんどの場合、信用してはいけません。

たとえば、某大手書店ではロアルド・ダールの「Charlie and the Chocolate Factory」(チャーリーとチョコレート工場)が「TOEIC470点レベル」として紹介されていました。
実際はTOEIC700点あっても、ぜんぜん足りないと思います。
だまされないようにしましょう。

ガイド付き洋書の「英語レベル」も要注意

洋書といえば、海外の出版社が出している本と思いがちですが、中には日本の出版社が発行している本もあります。

  • ICBパブリッシングの「ナビ付き洋書シリーズ」
  • 講談社英語文庫

あたりが有名ですね。
これらの洋書シリーズは、巻末に語彙解説や注釈があったりして、結構便利だったりします。

ただし、本に書かれている「英語レベルの目安」を信用するのは大変危険です。

たとえばヘミングウェイの「The Old Man and the Sea」(老人と海)が「TOEICテスト600点レベル」と紹介されていますが、…600点くらいじゃ絶対読めないでしょ!
(出版社も本を売るために必死なんですね)

AmazonのLexile指数もアテにしない

洋書の英語レベルを調べるのに、Amazonの「Lexile指数」を参考にしている人も多いようですが、こちらも要注意です!

たとえば、Lexileが400Lの作品を見てみると、

・The Cat in the Hat (Dr. Seuss)
・Frog and Toad Are Friends (Arnold Lobel)
・The Magic Finger (Roald Dahl)
・The Cat Mummy (Jacqueline Wilson)
・There’s A Boy in the Girls’ Bathroom (Louis Sachar)

ふむふむ、有名な絵本や児童書が並んでますね。
……って、ちょっと待てや! 

なぜ「The Cat in the Hat」(YL1.7)や「Frog and Toads Are Friends」(YL1.5)が、
DahlやWilsonやSacharの作品と同レベルなのか謎です。
「There’s A Boy …」(YL4.5)なんて、3万語をゆうに超える児童書ですしね。

※YLについては後述

Lexileはネイティブにとっては信頼性が高い指標なのかもしれませんが、非ネイティブなら参考程度にとどめておくのがよさそうですね。

書き手が不明なウェブ記事に注意!

残念ながら、ネット上にはいいかげんな情報がたくさん出回っています。
中にはただアクセス数を増やすために、アルバイトのライターを雇っていい加減な記事を量産しているメディアも少なくありません。

たとえば、筆者が見たいくつかのサイトでは、下記の本が「初心者向け」としてオススメされていました。

・Harry Potter and the Philosopher’s Stone (ハリー・ポッターと賢者の石)
・The Fellowship of the Ring(The Lord of the Rings)(指輪物語・旅の仲間)
・Master of the Game(ゲームの達人)
・The Silence of the Lamb(羊たちの沈黙)
・Flowers for Algernon(アルジャーノンに花束を)
・The Old Man and the Sea(老人と海)
・Catcher in the Rye(ライ麦畑でつかまえて)

いやいや、ちょっといい加減な情報を発信しすぎでしょう。

いずれもYL平均7.5以上とハイレベルな作品で、上級者じゃないと読めません。
初心者が手を出すと、間違いなく沈没します。

どうすれば洋書選びで失敗しないか

洋書を買う前にかならず「YL」を調べる

さきほどからちらちら書いているYLですが…

筆者が唯一、信用に足ると考えている指標がYLです。

YLとは「読みやすさレベル」の略で、日本の「英語多読研究会(SSS)」が調査・公開している英語の難易度を示す指標です。
数字が大きくなるほど、難しくなります(通常は0~10の範囲内)。
全国のタドキスト(多読愛好家)によって継続的に採点・評価されているので、かなり信頼性の高い指標です。

気になる洋書があれば、まずグーグルで「書名 YL」と検索して、その本の英語レベルを調べてみましょう。ある程度有名な本なら、たいてい見つかると思います。

↓こんな感じですね。

例)The Old Man and the Sea YL

まとめ

洋書はとても効果的な英語学習の方法ですが、自分のレベルに合っていない本に手をだすと、効果があまりないどころか、ただの苦行になってしまいます。

上記で紹介した方法で、ペーパーバックを購入する前に、しっかりと英語の難易度を調べて、現在の自分の英語レベルよりも1~2段階、簡単な本を選ぶようにしましょう。
そうすれば、辞書をあまり使わずとも、楽しみながら洋書を読んでいけるでしょう。

以上、洋書選びの方法でした!